子どもの強みを見つけて、それを効果的に育てるための具体的な方法がわからないと思ったことはありませんか。
この記事では、
- 子どもの強みを見つける方法
- 子どもに合った習い事を見つける方法
などが書かれている本、船津徹(2023)『「強み」を生み出す育て方ー【賢さ】【やる気】【コミュ力】が絶対身につく!』ダイヤモンド社(以下、『強みを生み出す育て方』)を紹介します。
こんにちは。ダイチです。
2人の子ども(2歳差)の父親で、子どもに自分の強みを伸ばして成長していってほしいと思っています。
この記事が、子どもが自分の強みを活かしながら成長し、親子で共に喜び合える生活の実現に貢献できれば幸いです。
『強みを生み出す育て方』とは
著者
『強みを生み出す育て方』の著者は、船津徹さんです。
ハワイに移住後、2001年にTLC for Kidsを設立。子どものオンライン英語教育TLCフォニックスを開発し、運営しています。
本書の著者紹介によると、25年間で延べ5,000人以上のバイリンガルを育成している。卒業生の多くがハーバード大学、東京大学などの世界トップ大学へ進学しているとのことでした。
船津徹さんは本書以外にも、
- 『世界標準の子育て』(ダイヤモンド社)
- 『すべての子どもは天才になれる、親(あなた)の行動で』(ダイヤモンド社)
という本を書いています。
概要
『強みを生み出す育て方』の概要を私なりの視点で整理すると下記の3つになります。
- 子どもの強みを見つける方法
- 子どもに合った習い事を見つける方法
- 子どもに合った学校・職業
特に、「子どもの強みを見つける方法」「子どもに合った習い事を見つける方法」が本書の肝だと思っています。
子どもの強みを見つける方法
子どもの強みを見つける方法として、『強みを生み出す育て方』では子どもの「気質」「素質」「才能」を分析することを推奨しています。それぞれの言葉の意味は下記のとおりです。
- 気質:性格的特性(例えば、優しい)
- 素質:身体的特性(例えば、背が高い)
- 才能:技能的特性(例えば、リズム感がある)
本書では、分析の方法も記載されています。
気質は
- 天才気質
- 研究者気質
- 商人気質
- パフォーマー気質
- 共感者気質
に分かれます。そのどれになるかについてビッグファイブ診断という簡易テストで分析できます。
素質は
- 外見的素質
- 身体能力的素質
- 頭脳的素質
に分かれるのですが、それぞれに該当するキーワードが本書の中に書かれているので、自分の子どもに該当するものを抜き出します(もちろん、本書に書かれていない素質があればそれでも良い)。
才能は
- STEM的才能
- 言語・博物学的才能
- 運動的才能
- 音楽的才能
- アート的才能
に分かれます。才能についても、才能診断で分析できます。
これらの分析により、子どもの強みが明確になります。
子どもに合った習い事を見つける方法
『強みを生み出す育て方』では、子どもの強みを見つけたうえで子どもに合った習い事を見つける方法(3ステップ)についても書いています。
3ステップとは、
- 「気質」から子どもに合うスポーツを選択する
- 「才能」から「スポーツ以外の習い事」を選択する
- 「素質」から「優先順位」を決める
です。
この3ステップを踏むことで、子どもに合った習い事(スポーツが2つ、スポーツ以外の習い事が4つ)がはっきりします。そして、6つの習い事の優先順位も決まります。
子どもに合った学校・職業
『強みを生み出す育て方』では後半で5つの気質別の子どもの伸ばし方、子どもに合った学校・職業について書いています。
例えば、天才気質(特に、後天的な天才)であれば、子どもの特性に合った教育がポイント、技能アップのカギは家庭教育にあるとして、大人向けの多様な本で思考力を伸ばす方法などについて書いています。
小学校は小規模な環境が好ましいとして、都市部であれば国立大学付属小学校やインターナショナルスクール、国際バカロレアも選択肢としてあるとも教えてくれます。中学、高校についての記載もあります。
そして、天才気質の子どもに向いている職業は専門職であるとして、医師、設計士、音楽家、マンガ家など、好き・得意を仕事にすることをおすすめしています。
このような内容が5つの気質別で詳しく書いてあります。
ダイチの感想
私(ダイチ)の『強みを生み出す育て方』を読んだ感想としては、
- 子どもの強みがわかった(ただし、注意点あり)
- 習い事の指針を決めることができた
- 子どもに合った教育が大事
になります。
子どもの強みがわかった(※注意点あり)
『強みを生み出す育て方』通りに分析して子どもの強みがわかりました。
長男
6歳の長男であれば、パフォーマー気質と研究者気質があること、音楽的才能とアート的才能があることです。
次男
4歳の次男であれば、パフォーマー気質と共感者気質があり、運動的才能と音楽的才能があることがわかりました。
子どもたちの強みはこうかなと漠然としていたものが、はっきりして良かったです。
分析した人、子どもの年齢によって結果が変わる
『強みを生み出す育て方』通りに分析して、注意しておいた方が良いなと思ったことがあります。
それは、分析した人(父なのか、母なのかなど)によって結果が違うし、子どもの年齢によっても結果は変わってくるだろうということです。
本書は夫婦ともに読んでそれぞれが子どもたちを分析しました。結果は若干違っていました。なんでだろうと夫婦で話し合ってみたところ、子どもたちが父と母に見せる姿が若干違うということに気づきました。ですので、子どもの強みを分析する時は1人でするのではなく、夫婦でなど複数人で分析して、その結果を話し合ってみることが大事だと思いました。
また、分析する子どもの年齢が若すぎると一度分析した強みが今後変化する可能性もあると思いました。本書を使って分析した時期は長男が6歳で次男が4歳の時期です。就学前なので、子どもたちにいろいろ経験させるなかで、子どもたちの特徴はこれからまだまだ変わっていくのだろうと思いました。
習い事の指針を決めることができた
『強みを生み出す育て方』によって、我が家の子どもたちに合った習い事(スポーツが2つ、スポーツ以外の習い事が4つ)がはっきりしました。そして、6つの習い事の優先順位も決まりました。
今やっている習い事をそのまま継続するという方針を決めることができましたし、若干違和感を感じていた習い事をやめること、そして新しい習い事の候補も決めることができました。
子どもに合った教育が大事
『強みを生み出す育て方』を読んで、改めて子どもに合った教育が大事だと思いました。
気質(性格)に合わないことをしていてもモチベーションが上がらないのは当然ですよね。
- 家庭環境・家庭学習
- 習い事
- 学校選び
子どもの意思や強みを前提とした教育を親として提供したいと思いました。
インターネット上の口コミ
インターネット上の口コミを見てみると、
- 子育て成功として目指すべき人物像と、そのために親がするべきことがはっきりと記されています
- 進路選択にも大いに活用できそう
- 学校の授業が簡単すぎてつまらなさそうにしてる自分の子どものやる気の出し方に活用できそう
というようなおすすめする口コミもある一方で、
- 本の文量に対して値段が高い
- 強みを探す過程が複雑でめんどくさい。また、内容が安易
- 家族構成や在住地域などの環境によっては現実的ではない部分がある
というようなものも見られました。
インターネット上の口コミを見ていて思ったのは、本書は各段階の子どもの強みを発見する機会を与えてくれる価値ある本だということです。
私の場合は就学前の子どもたちの強みの分析に使いましたが、おすすめする口コミで書いた「進路選択にも大いに活用できそう」という口コミの方は大学の進路選択で『強みを生み出す育て方』を活用されていました。つまり、幼児期から高校生までの子どもの強みの発見に使えるということです。
強みを分析する過程は、私は本書どおりにすればかなり簡単だと思っています。本書には診断表があるのでそこにチェックを入れ、その結果を書き出す場所があるのでそこに書き出す。この繰り返しで強みがはっきりしていきます。習い事についても同じです。表があるのであてはまる箇所にチェックを入れます。そして、優先順位の考え方どおりに優先順位を決めます。
長男と次男の強みを分析して子どもたちに合った習い事をはっきりさせるまでに1人30分もかかりませんでしたし、書かれているとおりにやっただけなのでストレスもありませんでした。
分析の方法についても、例えば気質についてであれば、1990年代にアメリカの心理学者ルイス・R・ゴールドバーグさんが提唱したビッグファイブ理論を参考にしています。著者の経験則で編み出された方法ではないのです。
本書で書かれている内容は有益なものだと思います。思いますが、習い事や学校の関係は家族構成や住んでいる地域によっては実現不可能なこともあるのは間違いないです(国際バカロレア認定校が住んでいる地域にあるという人は多くはないのではないでしょうか)。できることを取り入れていきましょう。
私にとっては、長男と次男の強みがはっきりしたこと。長男と次男に合った習い事もはっきりしたこと。そして、習い事の選択という自分の行動に繋がった本になったので、とても価値を感じています。
今後も定期的に子どもたちの強みを分析して、教育に繋げていきたいです。
メリット・デメリット
『強みを生み出す育て方』を読むメリットは、
- 子どもの強みがわかるようになる
- 子どもに合った習い事がわかる
- 子どもに合った進路がわかる
だと思っています。
一方で、デメリットがあるとすれば、
- 家族構成や住んでいる地域で実現が難しいものがあり、全てを実現できない
という点でしょうか。
それでも、本書には代替案も書かれていて参考になります。
例えば、『僕が14歳でカナダ名門5大学に合格できたわけ』(Gakken)の著者・大川翔さんの高度な英語力は5歳の時のカナダ移住後に「近所のお姉さんに英語の本を読んでもらうこと」で習得したと紹介されています。
その代替案は下記のとおりです。
天才気質の子どもは「記憶力」が高いですから、海外留学せずとも、英語の本の朗読に合わせて文字を追わせるだけで、英語が読めるようになります。今はYouTubeを活用すれば「近所のお姉さん」に頼まなくてもネイティブによる朗読動画をいくらでも見つけることができます。
船津徹(2023)『「強み」を生み出す育て方ー【賢さ】【やる気】【コミュ力】が絶対身につく!』ダイヤモンド社
できることをやっていきましょう!
おすすめする人
『強みを生み出す育て方』をおすすめする人は、
- 子どもの強みを見つけたい人
- 子どもの強みを効果的に育てたい人
です。
子どもが自分の強みを活かして成長する姿を見たいという親には是非読んでもらいたいと思っています。
子どもの成長のために1日でも早く読もう
子どもが自分の強みを活かして家庭・習い事・学校で毎日を過ごすと、日々凄く成長すると思いませんか。少なくとも私はそう思っています。
そしてその生活は早い時期から始めた方が成長という意味では良いと思っています。
私は子どもたちが就学前の段階でこの本に出会えて良かったと思っています。
子どもがいる人で『強みを生み出す育て方』をまだ読んだことのない人には、子どもの成長のために1日でも早く読むことをおすすめしたいです。
まとめ:子どもの強みを理解して、成長を促そう
この記事では、船津徹(2023)『「強み」を生み出す育て方ー【賢さ】【やる気】【コミュ力】が絶対身につく!』ダイヤモンド社の概要と私(ダイチ)の感想などをまとめました。
本書の概要を私なりの視点で整理すると
- 子どもの強みを見つける方法
- 子どもに合った習い事を見つける方法
- 子どもに合った学校・職業
の3つになります。
気質、素質、才能を診断して子どもの強みを分析しましょう。
そして、
- 「気質」から子どもに合うスポーツを選択する
- 「才能」から「スポーツ以外の習い事」を選択する
- 「素質」から「優先順位」を決める
という3ステップで子どもに合った習い事を見つけましょう。
私は、子どもの強みがわかり、習い事の指針を決めることができたので本書を読んで良かったと思っています。また、子どもに合った教育が大事だとも改めて思いました。
- 子どもの強みを見つけたい人
- 子どもの強みを効果的に育てたい人
には読むことを強くおすすめします。
子どもが自分の強みを活かしながら成長し、親子で共に喜び合える生活の実現を目指していきましょう!