子育てを改善したい人必見『自分の親に読んでほしかった本』レビュー

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自分と自分の子どもとの関係(親子関係)をより良くしたい、改善したいと思ったことはありませんか。

この記事では、親子関係をより良くするための、自分の感情との向き合い方と子どもとの接し方が書かれている本、フィリッパ・ペリー(訳者:高山真由美)(2023)『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』(以下、『自分の親に読んでほしかった本』)株式会社日経BP、日本経済新聞出版社を紹介します。

ダイチ
ダイチ

こんにちは。ダイチです。

2人の子ども(2歳差)の父親で、子育てと仕事を両立しつつ、子どもとの関係をより良いものにしたいと思っています。

この記事が、親子関係がより良くなり、より強い家族関係を築くことに貢献できれば幸いです。

『自分の親に読んでほしかった本』とは

概要

『自分の親に読んでほしかった本』とは、子育てにおける自分の感情との向き合い方と子どもとの接し方が書かれている本です。

子どもとの接し方の中には、子どもの環境、子どもの感情への向き合い方、子どもに対する行動という要素が含まれます。妊娠・出産の時期についてのアドバイスもあります。

全6章で構成されていて、各章のタイトルは下記のとおりです。

  • 第1章 子育ての遺産は連鎖する
  • 第2章 子どもの環境を見直す
  • 第3章 感情に向き合う
  • 第4章 親になるための土台をつくる 妊娠と出産
  • 第5章 心の健康を育む
  • 第6章 行動を変える すべての行動はメッセージ

自分の子どもとの接し方が書かれている本なのに「自分の親に読んでほしかった」という自分と自分の親との関係についての本のようなタイトルになっているのには理由があります。それは、「第1章 子育ての遺産は連鎖する」に関係があるのですが、自分の子育ては自分の親が自分に対してしてきた子育てに似るということです。自分の親が自分に対してしてきた子育ての嫌な部分が似る。だから本書は『自分の親に読んでほしかった本』ということになります。

著者、訳者

著者

『自分の親に読んでほしかった本』の著者はフィリッパ・ペリーさんで、イギリスの心理療法士です。

娘さんの子育てを経験されています。

著者の子育てに対する思いが端的に表現されているなと思った箇所が謝辞の部分にあったので引用したいと思います。

妊娠したとき、私は両親とは異なる子育てをしたいと思い、たくさんの本を読みました。

フィリッパ・ペリー(訳者:高山真由美)(2023)『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』株式会社日経BP、日本経済新聞出版社

本文中にも両親とは異なる子育てをしたいといった著者の思いを感じる箇所は数多くあります。ですが、両親とは異なる子育てをしたい、だから、たくさん本を読んで連鎖する子育ての遺産を断ち切ろうとしたという点を端的に表現している箇所はここしかないと感じたのでこの引用をしました。

なお、本書以外の著書としては、『まんが サイコセラピーのお話』という心理療法の過程を漫画で表現した入門書があります。

訳者

本書の訳者は高山真由美さんで、

  • 『成功する子 失敗する子』
  • 『私たちは子どもに何ができるのか』
  • 『ハーレム・チルドレンズ・ゾーンの挑戦』
  • 『デュアルキャリア・カップル』

などの翻訳も担当されています。

ダイチ
ダイチ

魅力的な本を翻訳されていますね。今後、高山さんが翻訳した本を読んでみたいと思いました。

主な内容

『自分の親に読んでほしかった本』の主な内容をダイチ視点でピックアップするとしたら、

  • 自分の親から受け継いだ障害物を認識し、取り除く
  • 子どものニーズを受け入れる
  • 境界線を引く

の3つを挙げたいと思います。

自分の親から受け継いだ障害物を認識し、取り除く

自分の親が自分に対してした子育ての遺産は連鎖します。だから、連鎖する子育ての遺産を断ち切るということです。

「第1章 子育ての遺産は連鎖する」の箇所で書かれています。

過去にされてきた自分への子育てに向き合う方法を学ぶことができます。

ざっくりとした方法としては、自分の子どもとの関係で過度に感情的になったら連鎖している子育ての遺産(障害物)だと認識する必要があります(自分への警告)。目の前の自分の子どもの状況に対する感情ではなく、自分が受けてきた子育てに対する反応だと認識するということです。

そのうえで、自分は目の前の子どもと同じ年齢の時や似た状況の時に自分の親からどのような子育てをされてきたのかについて向き合います。

向き合うことで、今の自分の感情が目の前の自分の子どもに対しての感情なのか、自分の親からされてきた子育てに対する感情なのかを分けることができて、気分を落ち着かせることができます。

例えば、自分の子どもが自分の時間を奪う存在だと感じて苛立ちを覚える場合、それは自分の親が自分にそのように感じる何かをしてきたからかもしれません。今の自分の感情が目の前の子どもに対する感情ではなく親に対する感情だと認識すれば、親に対する感情への向き合い方を変えることで苛立ちを抑えることができるかもしれません(親から受け継いだ障害物を取り除く)。

子どものニーズを受け入れる

子育ては子どものニーズを受け入れることが大切です。

ここでいうニーズとは、例えば、子どもの共感してほしいというニーズを満たすということです。気持ちを打ち明けてきたら受けとめる。

『自分の親に読んでほしかった本』は全編にわたってこの点についての記載(著者の子育ての経験やクライアントの事例を含む)が多くあります。

境界線を引く

子育ては子どものニーズを受け入れることが大切といっても、全てを受け入れるわけではありません。

受け入れることができるものと受け入れることができないものとの境界線を引く必要があります。

そのためには、自分の限界がどこにあるかを認識し、限界に達する前に境界線を明らかにしておく必要があります。

そして、境界線は冷静に、断固として子どもに伝えましょう。

ダイチの感想

『自分の親に読んでほしかった本』を読んだダイチの感想は下記の4つになります。

  • 全ての親に役立つ本
  • 親への寄り添いを感じる
  • 具体的な方法の記載がある
  • 親子関係以外にも応用できる

全ての親に役立つ本

『自分の親に読んでほしかった本』は全ての親に役立つ本だと思いました。

子育てブログを運営していて、子育てに役立つ本を紹介している私が言うと矛盾しているようなかたちになるのですが、子育てに関する本って実は参考にならない場合があると思っています。理由としては、書かれている内容が読者とは家庭環境も親子の特徴も全く異なる事例になるため、読者に完璧にあてはまるわけではないからだと思っています。

この意味で、本書は自分の親から受けてきた子育てを振り返ることで自分の子育ての解決策を見つけ出す方法を伝えています。ですので、本書を読んだ親それぞれに合う子育てを見つけ出す手法が書かれていると思いました。

ダイチ
ダイチ

私自身、子育てで直面した子どもに対する感情(と思ったもの)に向き合った結果、やはり子育ての遺産が連鎖していると思いました。

その結果、自分の感情に冷静に向き合い、自分の子育てを少しずつ改善していっています。

親への寄り添いを感じる

『自分の親に読んでほしかった本』を読むと、

  • 自分の親から連鎖している子育ての遺産
  • 自分のこれまでの子育てのあまり適切でなかった部分

が明確になってきてしまいます。全編にわたり、読者に苦い感情を呼び起こします。

ですが、そのたびに”自分を責めないでほしい”といった趣旨の記述があります。

自分のことを振り返り、自分の親から連鎖している子育ての遺産について認識するたびに著者が励ましてくれるので、私としてはとても嬉しかったです。

具体的な方法の記載がある

『自分の親に読んでほしかった本』は自分の子育てについてあまり適切でなかった部分を認識させるだけではありませんでした。

あまり適切でない部分に対してどのように対応するべきかの具体的な方法の記載があります。

例えば、寝かしつけの「スリープ・ナッジ」です。ナッジとはそっと押すという意味で、「スリープ・ナッジ」は次のステップを経て寝かしつけを楽にしていきます。

  1. 赤ちゃんが眠りに落ちる際に安心できる場所やタイミングを知る(安心の基準ライン)
  2. 安心の基準ラインから離れる一番小さなステップを何度も繰り返す
  3. 赤ちゃんがうとうとし始めたら親のベッドに寝かせ、赤ちゃんが落ち着くような接触(額を撫でるなど)をする
  4. 赤ちゃんの寝ている場所を親のベッドから徐々に遠ざける

※赤ちゃんがストレスを感じるようなら、1つ前の安心の基準ラインへ戻します。

親子関係以外にも応用できる

『自分の親に読んでほしかった本』は親子関係について書かれた本ですが、親子関係以外にも応用できると感じました(本書でもその点についての言及もあります)。

例えば、夫婦関係です。

夫婦の関係で、ある状況に対して感情的になったとします。その場合、本書に書かれていることを応用するのであれば、自分の親(両親)同士の関係が遺産として連鎖しているのかもしれません。そのように認識したうえで、配偶者のニーズを受け入れるとともに、境界線を引く。

こういうことができるようになると、状況に冷静に対応できるようになれると思いませんか。夫婦間だけでなく、友人との関係であったり、仕事上での関係でも応用できそうな気がしています。

インターネット上の口コミ

インターネット上の口コミを見てみると、

  • 「心を聴く」「感情を無視しない」「余計なことをしない」の重要性をクライアントの事例を交えて考察・解説してくれています
  • 気持ちがすごく楽になって、子供との接し方が変わりました
  • 同じ事を違う言い回しで、何度も何度もおしえてくれる。ほんとに?と思いながら読み進めていくと、それでいいんだ!っと心を穏やかにしてくれました。難しいと思ってた子育てが楽しみになりました

というようなおすすめする口コミもある一方で、

  • 多くの人に理解されるための洗練された文章構成ではない
  • 日本語としてどこか不自然で非常に読みにくい(翻訳がいまいち)
  • 両親が離婚をするとき、子供は心を痛めるものだ。というような断定的な言葉があり、そこを読んだ時に違和感を覚えた。これはあくまでも、この作者がこの作者の人生とその環境の中で感じたことなので、必ずしも当てはまるというものではない。

というようなものも見られました。

洗練された文章構成ではないという点は私も若干感じました。文量も多く、読みきるのにも時間がかかります。ですが、おすすめする口コミの3つ目と関連するのですが、「子育ての遺産は連鎖する」という点を軸にして子育てにとって大事なことと事例を繰り返してくれるので、自分ならどうするかという子育てスキルを向上させることができたように感じました。実際に読んでいる途中から自分の子育てで本書に書いてあった内容を実践することができました。

翻訳がいまいちという点については、私はあまり気になりませんでした。翻訳された本とはこういう文体になるものかなといった感じです。

違和感を覚えた断定的な言葉については、恐らく下記の箇所を指していると思います。

一方の親(100パーセントではありませんが、たいてい父親)が離婚のあとに疎遠になってしまうと、子どもは不安や、怒り、鬱、自尊心の低下に悩まされる確率が高くなります。

フィリッパ・ペリー(訳者:高山真由美)(2023)『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』株式会社日経BP、日本経済新聞出版社

この箇所を指しているのであれば、断定をしているわけではありません。ですが、不安などに悩まされる確率が高くなる根拠が本文中に明示されているわけでもありません。こういった箇所が多いという感想を私も持っています。本書に書かれている内容は、著者の子育てと心理療法士としての仕事によって出てきたものではないかという視点は持ちながら読んだ方が良いかもしれません。

ダイチ
ダイチ

私にとっては、著者の”私は両親とは異なる子育てをしたいと思った”という前提に共感していて、その前提によって作り上げられた本書は読んで良かったと思っています。

そして、本書の実践が自分の子育てに役立っていると思っています。

メリット・デメリット

『自分の親に読んでほしかった本』を読むメリットは、

  • 子育てにおける自分の感情との向き合い方
  • 子どもとの接し方

を学ぶことができる点だと思います。

デメリットがあるとすれば、

  • 子育ての遺産を認識することになり辛い

だと思っています。

おすすめする人

『自分の親に読んでほしかった本』をおすすめする人は、

  • 自分と自分の子どもとの関係(親子関係)をより良くしたい、改善したいと思っている人

です。特に、

  • 自分の親が自分に対してした子育てとは違う子育てをしたいという前提がある人

にはより強くおすすめします。

自分の子どもとの関係のために1日でも早く読もう

このブログの私のプロフィールにあるように、私は子どもの特性を伸ばしたいと思っています。そしてそれは、子どものそばにいて私も積極的に子育てに関わることで実現したいと思っています。

そのために私は子育てと仕事の両立のために家事と仕事の量を減らしたり効率化したりしてきました。

ですが、子育て、特に子どもとの接し方に課題があると思っていたのも事実です。そしてその課題が何かについてはよくわかっていませんでした。

その答えが『自分の親に読んでほしかった本』を読むことで見つかりました。

本書に書いてあるように、自分の親から子育ての遺産を受け継いでいたのです。

子育てで悩んだ時、その原因がどこからくるか認識していますか。子育てで感情的になる時、なぜそう感情的になるかわかっていますか。

もしかしたら自分の親から子育ての遺産を受け継いでいるのかもしれません。自分がどんな遺産を受け継いでいるかを振り返り、自分の子どもとの関係に役立てましょう。

そのために、子育てに悩む方には1日でも早く本書を読んでほしいと思っています。

まとめ:受け継いだ障害物を認識し、親子関係という土壌を育もう

この記事では、親子関係をより良くするための、自分の感情との向き合い方と子どもとの接し方が書かれている本、フィリッパ・ペリー(訳者:高山真由美)(2023)『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』株式会社日経BP、日本経済新聞出版社を紹介しました。

主な内容をダイチ視点でピックアップするとしたら、

  • 自分の親から受け継いだ障害物を認識し、取り除く
  • 子どものニーズを受け入れる
  • 境界線を引く

の3つを挙げたいと思います。

実践することで自分の子どもとの関係がより良くなりますよ。

  • 自分と自分の子どもとの関係(親子関係)をより良くしたい、改善したいと思っている人

に本書をおすすめしたいと思っていますが、特に、

  • 自分の親が自分に対してした子育てとは違う子育てをしたいという前提がある人

にはより強くおすすめします。

本書を読み、その内容を実践することで親子関係がより良くし、より強い家族関係を築いていきましょう!

この記事を書いた人
ダイチ

👨'18年生まれ長男と'20年生まれ次男の父親
 💪2歳差育児に奮闘
 ✨子どもの特性を伸ばしたい
👔フルタイム勤務(管理職)
 🕖育児と仕事の両立を目指す
 ✅育児中でも働きやすい環境を作りたい

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