モンテッソーリ教育の内容を学べる『お母さんの「敏感期」』

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子どもをどうやって成長させたら良いんだろうと思ったことはありませんか。

この記事では、モンテッソーリ教育の内容を学べる本である相良敦子(2013)『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』株式会社文藝春秋(以下、『お母さんの「敏感期」』)を紹介します。

ダイチ
ダイチ

こんにちは。ダイチです。

2人の子ども(2歳差)の父親で、子どもの特性を伸ばしたいと思っています。

そして、子育てに役立つ情報を共有したいと思っています。

この記事が、モンテッソーリ教育の「敏感期」を捉えた子育てをすることで、読者の方が子どもの成長を支援できるようになることに貢献できれば幸いです。

『お母さんの「敏感期」』とは

著者

『お母さんの「敏感期」』の著者は、相良敦子さんです(同姓同名の脚本家の方とは別の方)。

日本モンテッソーリ協会理事をされていました。

著書に

  • 『ママ、ひとりでするのを手伝ってね!』(講談社)
  • 『幼児期には2度チャンスがある』(講談社)
  • 『親子が輝くモンテッソーリのメッセージ』(河出書房新社)
  • 『モンテッソーリ教育を受けた子どもたち』(河出書房新社)
  • 『お母さんの「発見」』(文藝春秋)
  • 『お母さんの工夫』(共著)(文藝春秋)

などがあります。

主な内容

『お母さんの「敏感期」』を読んで私(ダイチ)が得た学びの中で特に印象に残っているものは

  • モンテッソーリ教育とは何か
  • 子どもに「敏感期」があること
  • 子どもができるようになる教え方(提示)

です。

モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリ教育とは何かを全く知らなかった私が『お母さんの「敏感期」』を読んで、モンテッソーリ教育という言葉には2つの意味があるのだとわかりました。

1つ目の意味は、教具、教師が完備されたモンテッソーリ教育という1つの体系があるということです。

2つ目の意味は、誰もが利用できる、きわめて普遍的なマリア・モンテッソーリ博士(モンテッソーリ教育の開発者)の遺産のことです。

本書は、2つ目の意味であるモンテッソーリ教育の普遍的な部分から、子育てのヒントを紹介しています。

その子育てのヒントの中でも、特に私(ダイチ)が得た学びが

  • 子どもに「敏感期」があること
  • 子どもができるようになる教え方(提示)

になります。

子どもの「敏感期」

子どもには「敏感期」というものがあります。

「敏感期」とは、子どもが「どうすればいいか」を本当に知りたがる時期で、あることに対して特別に情熱を燃やしてかかわる短い限られた時期のことです。大人には理解できない奇妙な行動をしたり、大人にはなんでもないようなことにこだわったりします。

子どもにこのような時期があるということを知っているか知らないかで子どもに対する見方(子どもにイライラするかしないか)が変わります。

そして、「敏感期」にはどのような敏感期があるのかを知り、子どもが感受性とエネルギーを大いに使えるように親が工夫することが大切になります。

「敏感期」には、

  1. 秩序の敏感期
  2. 感覚の敏感期
  3. 運動の敏感期

という3つの「敏感期」があります。

秩序の敏感期は、生後数か月からあらわれて2、3歳頃をピークとし、6歳ごろにはほとんど消えてしまうものです。子どもの行動としては、いつも決まった順番であること、所有物が入れかわらないようにすること、いつもと同じやり方であることなどにこだわるようになります。

感覚の敏感期は、3歳から6歳頃の時期のことです。視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚などの人間が外の世界と関係を持つ大切な窓口が成長する時期です。

運動の敏感期は、3歳頃の時期のことです。自分の意志どおりに目的に向かって動きたい時期です。大きな動き(体全体を力一杯動かす)、バランスをとる(線の上を歩いたり、重いものを持ったりする)、手腕を使う(手首や腕を使って何かをする)、指先を使う(手先を使って小さなことをする)ことが特徴です(それぞれの動き方によって時期が若干異なってくる)。

ちなみに、本書のタイトル『お母さんの「敏感期」』は、子どもが「敏感期」を強烈に生きようとする時期が、実はお母さんにとっても敏感期であるのではないかという著者の実感からくる造語です。

提示

「敏感期」に子どもが感受性とエネルギーを大いに使えるように親が工夫することが大切なのは既に書いたとおりです。

『お母さんの「敏感期」』には、子どもができるようになる教え方(モンテッソーリ教育では「提示」という)についても書かれていました。

具体的には、

  1. 対象を1つだけ取り出す
  2. 動作を分析し、順序立てる
  3. むずかしいところを、ハッキリさせる
  4. 動作を見せる間は、言葉は使わない
  5. 正確に実行し、精密なところに心をこめる
  6. 教えながら、教える
  7. 自分からする自由を与える

という方法です。

子どもができるようになるために教える方法について知りたかった私にとってはとても参考になりました。

ダイチ
ダイチ

子どもたちにこの方法を少し試してみましたが、かなり良い反応をしましたよ。

教えたことがすぐに最後までできるようになったわけではありませんでしたが、教えられたことと途中までできるようになったことに嬉しさを感じているような表情をしてくれました。

その他の内容

『お母さんの「敏感期」』には上記以外にも子育てのヒントになるものがあります。

じりつ

自律と自立という言葉は子育てをしているとよく聞く言葉だと思います。

モンテッソーリ教育と「じりつ」について『お母さんの「敏感期」』から引用します。

モンテッソーリ教育は、ひとことでいうなら「自律と自立を育てる教育」だといえます。「自律」も「自立」も、命令や励ましで育つのではなく、心身の必要が満たされた時に、内面からあらわれてくるものなので、モンテッソーリは、まず心身の必要性や必然性をよく観察し、それを満たす方法を生みだしました。その方法によって援助された子どもは、「じりつ」していることが特徴となるのです。

相良敦子(2013)『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』株式会社文藝春秋

本書では、モンテッソーリ教育と「じりつ」について1つの章を使って書いています。

家庭でできる手作り教材

年齢という段階別に家庭でできる手作り教材について、なぜ必要なのかという説明と具体的な教材について書いています。どれも簡単に作れるものばかりでした。

ダイチ
ダイチ

私は書かれていた教材と同じものを作ってはいませんが、書かれていたものや考え方を参考にして教材を作りました。

子育てに大事な5つの鉄則

最終章で子育てに大事な5つの鉄則が書かれています。

5つの鉄則とは、

  1. 大人と子どもはちがう
  2. 子どもの動きをよく見よう
  3. 子どもは見ている
  4. 不言実行
  5. 熟成

です。

上記の言葉だけを見ると、よく見る子育てのヒントだったり、どういうことだろうと思うような5つですが、『お母さんの「敏感期」』を読んでモンテッソーリ教育の内容を学んだ後に最終章を読むと気付きが多いと思います。

ダイチの感想

読むことになったきっかけ

棋士の藤井聡太さんを育てた教育法

子どもが生まれて少し経った頃、将棋棋士の藤井聡太さんがモンテッソーリ教育を受けて育ったと聞きました。

私は子どもの特性を伸ばすような教育を子どもにしたいと思っていたので、子どもが自ら学ぼうとする力を伸ばすというモンテッソーリ教育に興味を持ちました。

興味を持ったのですが、長男が5歳になるまで後回しにしてしまいました。

長男が5歳になり、小学校へ向けて家庭学習をするにあたってモンテッソーリ教育を我が家の教育方法に取り入れようと思い、『お母さんの「敏感期」』を読むことにしました。

ランキング1位の本

数あるモンテッソーリ教育の本の中から『お母さんの「敏感期」』を選んだ理由は、ランキング1位の本であったことと、その内容が自分に合うと思ったからです。

内容が自分に合うとは、5歳の長男のこれからのために活かせそうなモンテッソーリ教育のポイントを知ることができるかどうかということです。

巷では、0歳から3歳までを対象にしたモンテッソーリ教育の本があったりしたので、そういう本は避けようと思いました。

レビューを見ているとモンテッソーリ教育のポイントを知ることができそうだったので本書を買いました。

ダイチ
ダイチ

この記事を書いている時点のアマゾンの評価は4.3です。

評価されているだけあって素晴らしい本でした。

親なら必読の一冊

ダイチの感想としては、親なら必読の一冊だということです。

生まれてから就学前までの時期の教育方法をハッキリさせることができました。そして、『お母さんの「敏感期」』に書かれている子育てのヒントは、その後の子どもとの関係にも活かすことができると思いました。

この記事を読んでいるみなさんは就学前の子どもの教育をどうしたら良いか具体的に認識していますか。

私はできていませんでした。

子どもが生まれてからまず思ったのは、子どもはどの段階でどの程度できるようになっていた方が良いのか、そのためにはどうしたら良いのかがわからないということでした。

その結果読んでみたのが諸冨彦祥(2015)『0歳から大人になるまで親がすべきこと 子育ての教科書』幻冬舎でした。

読んだ感想は下記で記事にもしています。

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この本は0歳から大人のなるまでの各時期に親がすべきことの全体像を教えてくれたので良かったです。

ですが、各時期で具体的に何をした方が良いのかという点は曖昧でした。

これに対して『お母さんの「敏感期」』は、生まれてから就学前までの時期の教育方法を具体的に記載していました。そして、その教育方法はモンテッソーリ教育の普遍的な部分から出てくる子育てのヒントに基づいているということをわかりやすく書いています。

育児は育自という言葉が頭に浮かんだ

『お母さんの「敏感期」』を読んでいて、育児は育自という言葉が頭に浮かびました。

特にそう思ったのは下記の箇所を読んだ時です。少し長いのですが引用します。

モンテッソーリは、「敏感期を逃すことは、終バスに乗り遅れるようなものだ」とか、「セーターを編んでいるときに編み落としの目をつくってしまうようなものだ」といっています。”それを取り返すのに、たいへんな努力が必要だし、その結果は生涯負わねばならない”、ともいいます。

でも、他方、人間はみな、だれでも「編み落としの目」のリストができるくらい、敏感期を逃した結果を負うているのだともいっているのです。

「敏感期」が、それほど大切であることは事実ですが、同時に、人間は生涯、やり直しがきくし、そのチャンスがあるのも事実なのです。

相良敦子(2013)『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』株式会社文藝春秋

子どもの「敏感期」をとり逃した親に向けて、やり直しがきくことを伝えている箇所です。

だから、「敏感期」をとり逃した場合でも心配する必要はないと思います(少なくとも私はそう思っています)。

こう思うと同時に、親である自分自身も「敏感期」のとり逃しがあるんだろうと思いました。そして、やり直していくのだろうと思いましたし、それは子育ての中で子どもと一緒に成長していくことになるのだろうとも思いました。

インターネット上の口コミ

インターネット上の口コミを見てみると、

  • 自分たちの現在地がわかりやすかったし、教具の作り方もわかりやすかった
  • 子どもをどうにかしようとするんではなく、親が賢くなって子どもを見守る、という姿勢に好感をもちました
  • 1歳半からいろいろやらせてみましたが、結果的には、この本の内容だけで足りた気がします

というようなおすすめする口コミもある一方で、

  • 時間的に余裕のあるお母さんだけに向けて書かれた本だということ。親は母親だけ?と言わんばかりにお母さんしか出てこない。そんなに余裕を持って子育てできたら苦労していない。現代社会の事情を考慮した内容であってほしかった
  • 筆者の知り合いの子供の体験談を例に取り、モンテッソーリと紐付けていくスタンスの本です。そんな都合いいストーリーがあるのか?
  • モンテッソーリ教育とは何か、という具体的な説明が最初にありません

というようなものも見られました。

確かに、『お母さんの「敏感期」』という本書のタイトルからわかるように、ママに対して伝えるような雰囲気になっている本です。パパは出てきません。

パパは出てきませんが、パパにとっても参考になる内容であることに間違いはないでしょう。本書をおすすめする口コミにはパパによるものも多数ありました。

ただ、余裕のある親に向けて書いてあるなと感じる部分は確かにありました。私がドキッとした箇所は以下の部分です。

この時期をもつお母さんは、できるだけ自分の手で工夫して料理をするようにしましょう。

(中略)

そういいますと、数年前までは、どのお母さんも「わかった。手料理をがんばって食べさせましょう」というようなやさしい顔つきでうなずいてくださいました。ところが、このごろは、この話をすると一瞬お母さんたちの顔が曇ります。

相良敦子(2013)『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』株式会社文藝春秋
ダイチ
ダイチ

私も顔が曇りました。

我が家は共働きです。そして、食事は食事宅配サービスやミールキットをふんだんに活用しています。

自分の手で工夫して料理をすることが大切なのはわかります。わかりますが、時間的余裕がなく、なかなかできない時もあるのです。

ダイチ
ダイチ

全てを手料理にすることはできないにしても、部分的には自分の手で工夫して料理をするようにしていきたいですね。

モンテッソーリ教育に繋がる、そんな都合の良いストーリー(体験談)があるのかという点については、人によっては本書を読んで胡散臭く(フィクションのように)感じるかもしれないと思います。私は、モンテッソーリ教育を実践した結果の子どもの成長に感動した親の体験談だと思いました。

モンテッソーリ教育とは何かという説明がないという点については、本書に求める内容しだいでは不満を覚える人もいるかもしれないと思いました。どういうことかと言いますと、本書はモンテッソーリ教育の普遍的な部分から、子育てのヒントを紹介している本です。教具、教師が完備されたモンテッソーリ教育と言う1つの体系について説明しているわけではないからです。教具、教師が完備された(本当の?)モンテッソーリ教育という体系を知りたい場合、本書はふさわしくないかもしれません。

ダイチ
ダイチ

私としては、モンテッソーリ教育がどういうものなのかを知ることができ、更にそれが子育てに役立ちそうだと感じたので読んで良かったと思っています。

メリット・デメリット

『お母さんの「敏感期」』を読むメリットは、以下の内容がわかるようになることです。

  • モンテッソーリ教育とはどういうものなのか
  • モンテッソーリ教育が前提とする子どもの状態(「敏感期」)
  • 子どもとの関わり方(提示の方法や手作り教材)

デメリットとしては、時間的・精神的に余裕がない場合には本書の全てを実践することができないので、読んだ効果が薄くなる可能性があるくらいでしょうか。

ダイチ
ダイチ

時間的・精神的な余裕を作り、できることから取り入れていきたいですね。

おすすめする人

『お母さんの「敏感期」』をおすすめする人は、モンテッソーリ教育を知りたい人です。

特に、

  • これから子どもが生まれる人
  • 就学前までの子どもを育てている人

でモンテッソーリ教育に興味がある人は是非とも読みましょう。子どもの「敏感期」を捉えた子育てが大事だからです。

子どものために1日でも早く読もう

大事なことなので繰り返しますが、

  • これから子どもが生まれる人
  • 就学前までの子どもを育てている人

でモンテッソーリ教育に興味がある人は1日でも早く『お母さんの「敏感期」』を読みましょう。

私は長男が5歳の時に本書を読みました。つまり、長男の「敏感期」のほとんどはとり逃してしまったのです。

もちろん既に書いたとおり、やり直しがきくと思っています。思っていますが、やはり本書の内容を知っていたうえで長男の「敏感期」を過ごしたかったです。

このようにならないために、モンテッソーリ教育に興味がある人には、子どものために本書を1日でも早く読んでほしいと思っています。

まとめ:「敏感期」を捉えた子育てで子どもの成長を支援しよう

この記事では、モンテッソーリ教育の内容を学べる本である相良敦子(2013)『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』株式会社文藝春秋を紹介しました。

本書を読むと、

  • モンテッソーリ教育とはどういうものなのか
  • モンテッソーリ教育が前提とする子どもの状態(「敏感期」)
  • 子どもとの関わり方(提示の方法や手作り教材)

を学ぶことができます。

モンテッソーリ教育に興味のある親なら必読の一冊だと思っています。

特に、

  • これから子どもが生まれる人
  • 就学前までの子どもを育てている人

は是非とも読みましょう。

モンテッソーリ教育の「敏感期」を捉えた子育てをして、子どもの成長を支援していきましょう!

この記事を書いた人
ダイチ

👨'18年生まれ長男と'20年生まれ次男の父親
 💪2歳差育児に奮闘
 ✨子どもの特性を伸ばしたい
👔フルタイム勤務(管理職)
 🕖育児と仕事の両立を目指す
 ✅育児中でも働きやすい環境を作りたい

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育児に役立つ考え方